企業担当者から直接フィードバックがもらえることもあり、毎回大好評の面接対策セミナー。今回はオンラインで開催されました。その様子をレポートします。
まずは、イベントの進行役を担当したシューカツNAGANOキャリア相談室の高橋さんと県の担当・労働雇用課の東さんから今回のイベントについての説明とアドバイスがありました。
高橋さん:
企業もコロナ禍での採用活動に慣れてきて、ウェブ面接は9割超の企業が実施しています。今のうちに不安や課題は解消して、この先の就活をスムーズに進められるようにしましょう。
東さん:
自分の経験から言えるのは、面接は慣れることが一番大事。ほかの人の様子からも学ぶところが多いと思うので、今日の時間を有効に使ってください。
ウェブ面接の心構えは、基本的に対面と同じで大丈夫とのこと。「ただ、オンライン特有のポイントもあるので、練習もオンラインで行ったほうが有効」と高橋さん。特に、「人柄」「ITリテラシー」「コミュニケーションスキル」の3つがオンライン面接では見られているそうです。しっかり練習して、自信を持って本番に挑みたいですね。
続いて、この日参加した4企業の担当者がそれぞれ会社案内と自己紹介をしました。
(左上から時計回りに)
長野日本ソフトウェア株式会社:百瀬さん
丸文通商株式会社:木藤さん、小荒さん
株式会社プラスワン:貝瀬さん
鈴与マタイ株式会社:塩川さん
オンラインだからこその緊張感。練習を自信につなげよう。
今回参加した就活生は13人。3~4人のグループに分けたミーティングルームに、それぞれ企業の担当者が入って、まずは集団形式の模擬面接がスタートしました。
集団面接は、「話を聞く姿勢」も大事!
比較的、定番のテーマが設定されることが多い集団面接。
あるルームでは「学生時代に力を入れていたこと」をテーマに、1人ずつ順番に答えます。定番の「ガクチカ」は、皆さん事前に準備していたようで、大学のゼミのプロジェクトに一生懸命取り組んだという人や、サークル主催のイベントで集客に苦心したという人もいました。
またあるルームでは、「社会人として自己実現を図るために何をしたいか」という一瞬、戸惑ってしまうようなテーマも。それでも皆それぞれ考えて、言葉を選びながら自分の思いを話していました。
個人面接は、焦らず、丁寧に
休憩を挟んで後半は個別面接です。面接官と就活生が1:1で面接を行い、他の就活生はその様子を見守ります。
実際の個別面談では、他の就活生に見られるということはありませんが、面接官が複数いることもあるので、自分1人対大勢、という場面はありうるかもしれませんね…!皆さん、緊張した様子ではあるものの、自分のことを伝えようとする姿勢が印象的でした。
一通り終わってからは、フィードバックの時間。企業担当者からは、良かったところ、もう少し気を付けたほうがいいところなどを振り返りながらアドバイスがありました。
それを聞いて、就活生からも気になっていることや悩んでいることを質問。例えば…
自分が思ったことを言葉にするのが苦手。うまく話すコツを知りたい。
上手に話すということにあまりこだわらなくても大丈夫。話すことが得意な人も、苦手な人もいると思いますが、面接官はさまざまな観点から判断しています。特に集団面接は、話していない人、聞いている人の態度を見ていることもあります。面接官はたくさんの就活生を見ているので、本当に話せないのか、緊張して話せないのかはだいたい分かります。
想定外のことを聞かれると、慌ててしまって上手く答えられません。
1回で全てを伝えようと思う必要はありません。キャッチボールをする感覚で、会話をしてみては。動揺すると視野が狭くなってしまい、質問の意図を見失ってしまうこともあります。焦らずにゆっくり話しましょう。
緊張するとまばたきが多くなってしまうので心配です。
本人が思うほど細かい部分は見ていないものです。今日、話してみた感じではそんなに気になりませんでしたよ。目線で言えば、以前、目を閉じて話す人がいました。それはあまり良い印象ではなかったので、画面を見て話す練習をしておくのがいいと思います。
面接はこわくない!一方的に答えるのではなく、対話を心がけよう
時間が経つにつれ、就活生の皆さんも、オンラインの面接に慣れてきた様子でした。最後は担当者から就活生の皆さんに本日の講評・アドバイスを伝えるとともに、今後の就職活動へのエールを送りました。
鈴与マタイ株式会社・塩川さん:
まずは今日、このイベントに参加している皆さんは就活に対してポジティブ。採用担当者目線で言えば、とても魅力的なことです。前向きな姿勢は、面接でもきっと伝わると思います。
長野日本ソフトウェア株式会社・百瀬さん:
これからいよいよ就職活動が本格的になっていきますが、万が一不本意な結果になってしまうことがあっても、あまり気落ちしないで、前向きに頑張って欲しいです。
株式会社プラスワン・貝瀬さん:
今はコロナ禍ということで難しいかもしれませんが、やはり一度は企業に足を運んでほしいです。リアルな空気を感じることで分かることもあるはず。会社のビジョンに共感できるか、ここで本当に働きたいのか、自問自答してみてください。
丸文通商株式会社・小荒さん、木藤さん:
皆さんは、面接は「見られる場」だと思っているかもしれませんが、実は企業を「見る場」でもあります。あまり気後れせずに、対話をする気持ちで挑んでもらえればと思います。
高橋さん:
「面接のコツ」を聞かれることがよくありますが、実はコツはありません。大事なのは「一緒に働きたい」と思ってもらえるかどうかです。具体的なエピソードには説得力があるし、人柄も伝わる。これまでのこと、これからのこと、できるだけ自分の言葉で具体的に話せるように、意識してみるといいと思います。
東さん:
皆さん、面接について不安な気持ちを抱いているかと思います。ただ、面接官は、粗を探そうとしているわけではなく、採用したいという気持ちで話をしています。恐がらなくても大丈夫。自信を持って自分のことを伝えてください。
参加した就活生からのコメント
終了後に参加者からいただいたアンケートを紹介します!
- 人事の方と面接練習ができたので本番のような緊張感があって良い練習になりました。自分ができていること、他の学生との差も見えてきました。模擬面接という失敗が許される場で、失敗しておくことができたので、参加した甲斐がありました。
- 人事の方だからこその質問もあったので、良い面も悪い面も知ることができ、自分を客観的に見つめ直す機会になりました。もう一度振り返り、今後の就職活動で活かしていきたいと思います。また、参加する前と後では気持ちに変化がありました。参加する前は「緊張する」「怖い」というイメージでしたが、参加した後は「面接って楽しいな」と感じられました。「自信」をもって面接に臨みたいです!
- 実際に企業の方に面接をしていただける機会は他になく、とても有意義な時間になりました。面接も集団形式と個別形式で実践できたことと、個人に対しじっくりフィードバックがいただけたのがうれしかったです。応援やアドバイスもいただけて、就職活動を頑張ろうという活力をいただけました。参加できてよかったです。ありがとうございました。
県では今後もさまざまな形で就活をする学生の皆さんに向けたイベントを開催していく予定です。イベントは、LINEやメルマガで最新情報をお届けしているので、ぜひご登録ください!